お坊さん便の裏をちょいと探ってみよう!

今年の3月、祇園精舎(上の画像)の鐘の声ならぬ全日本仏教会の抗議の声が響き渡った。昨年の12月から「株式会社みんれび」が僧侶手配サービスとして「お坊さん便」をアマゾンに出品したからだ。

抗議する、ということは自分たちにとって不利なこと、気に食わないことがあったからだろう。徳の高い人たちは何が嫌なんだろうか?

そもそもお坊さん便とは?

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株式会社みんれびにはお坊さん便についてこう書かれている。

お坊さん便は、『法事・法要などで読経をしてもらいたいものの、お寺とのお付き合いがない』『お布施は何代をいくら包めば良いのか相場がわからず不安』という方へ、インターネットを通じて、全国へ定額・追加料金なしでお坊さんを手配するサービスです。時代のニーズに応えて、必要な法事・法要の際のみでも心のこもった供養をしていただける僧侶を紹介しています。

元々は2013年の5月にサービスを開始したそうだが、値段のわかりやすさ、手軽さが受けて2014年には受注件数は300%増加。それ以降もグングン成長しているそうだ。

アマゾンの[お坊さん便] 法事法要手配チケットを覗いてみると、正に明朗会計。
自分が求めるサービスがいくらなのかがビシッと分かる。

僕を含めた普通の日本人が宗教を意識する時は「人が亡くなった時や法事の時」くらいだ。普段は寺との付き合いがあるって人も少ない。

でもいつ「人が亡くなる」かはわからない。そんな時に明朗会計でやってくれる。なんと素晴らしいサービスだろうか!と僕個人としては思う。

そして、時代のニーズをピンポイントで付いてきたみんれびの慧眼に感服した。

なんで全日本仏教会は怒ってるんだろうか?

抗議文には「宗教をビジネス化している」という旨が書かれている。
一言で言うなら、お布施も戒名も芳名もサービスの対価じゃないらしい。

いやいや、戒名の格って値段によって違うところあるじゃないですか。他にも知恵袋やOKWebを見ると坊主とカネのトラブルがわんさか出てくる。こんな事実を知らないわけがないよね?

っていうか、実は宗教がビジネスとかそうじゃないとかそんな問題じゃない。
一番仏教会が恐れているのは、お布施の値段の画一化じゃないだろうか?

今回のお坊さん便のおかげで、葬儀や法事でいくら包めばいいのかが明確になった。
そうなると、お坊さん便を使わずに、いつもお世話になってるお寺に法事を依頼する場合も、お坊さん便の価格を参考にお布施の額を決めることになるだろう。アンカリングってやつだ。

それまでは高いのか安いのかわからずモヤモヤしながらもちょっと多めに包んでいた人たちは、「あ、35,000円くらいでいいんだ!」となる。お坊さん便で「ビジネス」を奪われる上に価格設定まで決められる。従来のお寺にとっては痛い話だろう。

言ってみれば他にもっと商売上手な競合他社が来たから排除したいだけじゃないのか?

でも、登録するお坊さんは増えているらしい

日本仏教会はお坊さん便を嫌がっているけど、現状としてお坊さん便に登録するお寺は多いらしい。

現代の日本社会にとって、宗教ってのは希薄な存在。
檀家も減って苦しいお寺も多いと聞く。そんなお寺さんにとっては正に天から降りてきた蜘蛛の糸じゃないんだろうか?

お寺さんが積極的に「営業」もし辛い。それなら「お坊さん便」に代わりに営業してもらって、依頼が来れば念仏を唱えに行くってのは合理的だ。

お寺だって「経営」なんだ。
徳を積みまくっているである全日本仏教会のお偉い様はこの事実をどうお考えなんだろうか?

僕も依頼する時が来るかもしれない

僕の実家にはお世話になっているお寺がある。
だけど、その寺の坊主が凄くカネにうるさいのを知っている。おかげで立派な寺だ。

こんな汚い坊主の話を知っているだけに、今回の件についてはアマゾン及びみんれびにはエールを送りたい。

それから、そろそろ宗教にも所得税をかけてもいい時代じゃないだろうか?
はっきり言う。僕は宗教はビジネスだと思ってるから。

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