今年の流行語大賞に「感動ポルノ」を激しく推薦したい件について

毎年8月に日本テレビで放送される「24時間テレビ」。
僕はこの番組が大嫌いだ。

その理由は感動の押し売りがウザすぎるからだ。
しかも障害者を利用しての感動の押し売りだ。

だから僕は、24時間テレビを現代の見世物小屋だと思っている。

見世物小屋とは障害を持った方を出演させてショーをさせる興業の一つで、英語ではSide Showと呼ぶ。この見世物小屋を見立てた有名なサイトがあるのでご紹介しておく。
http://www5.plala.or.jp/OBA9ANI/sideshow/classic/

見世物小屋は客を驚かせたり、怖がらせたり、笑わせたりした。一方で24時間テレビでは障害者を良いように利用して人を感動させようとしている。それだけの違いなのだ。障害を使ってビジネスをしているのだ。

だから、なぜ様々な団体からクレームが日本テレビ側に来ないのかが不思議だった。そもそも面白くないし。

24時間テレビに真っ向からケンカを売ったバリバラ

きっと24時間テレビに対して否定的な意見を持っているのは僕だけではないはずだ。

なぜなら24時間テレビの裏番組として放送されたNHK Eテレのバリバラの反響が物凄かったからだ。

この中でステラ・ヤングさんのスピーチが印象的だ。

手がない女の子が口にペンを加えて絵を描く姿
カーボンファイバーの義肢で走る子供
こうした姿を見た時 皆さんは
「自分の人生は最悪だけど 下には下がいる 彼らよりはマシだ」と思うでしょう。

私たちはこれを「感動ポルノ」と名付けました

Inspiration pornを感動ポルノと翻訳。見事だ。
障害を持っていている人たちが頑張っている姿を見て「感動した、励まされた」と言う奴らは、感動ポルノが大好きだ。

障害を持っていようが持っていまいが、誰だって生きるためには頑張る必要がある。自分にとって当たり前にできることが出来ない人間を見て涙を流して感動するのは、単に下に見ているだけだ。

オリンピック選手のように、自分がどう頑張っても出来ないことをやってのける人間を見た時は絶対にこうはならない。圧倒的な技に感嘆するばかりだ。

もし自分が障害を持っていたら・・・

僕は健常者だが、もし自分が障害を持っていて、チャリティー番組に出て「感動した、励まされた」と言われたら、絶対にイラッとするはずだ。
「てめぇ、何馬鹿にしてんだよ!」と思うはずだ。

実際の多くの障害者の方々がこういった感動ポルノ番組に対して嫌悪感を抱いているそうだ。そりゃそうだ、自分は感動させるつもりなんて一切ないだろうから・・・。

いい加減、感動ポルノやめませんか?

障害者を使ってのお涙頂戴VTR、なぜか必ずフィナーレ前に到着するクソみたいなマラソン・・・。

こんなモノ辞めて欲しいのが僕の意見なんだけど、昨日の24時間テレビの瞬間最高視聴率は35.5%とのこと。日テレとしては年に1回のドル箱番組なんだろうね。

視聴者から募金を募り、自分たちはスポンサーからお金をたんまりもらう。この数字ならまだまだ感動の押し売りは続きそうだ。

だからこそ僕は「感動ポルノ」を流行語にしたいと切に思う。

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