NHKに出演した「うらら」さんの炎上問題から貧困について考えてみる。

つい先日NHKで報道された貧困女子高生のうららさん。

彼女は母子家庭でアルバイトで生計を立てる母親との二人暮らし。
自宅には冷房は無く、パソコンは買えなくて1000円のキーボードで何とか学校の授業についていこうとする、貧困の中でも頑張るJKとして出ていたのだが、その後さまざまなことが明るみになった。

・貧困と言う割には部屋にもモノが多すぎ。
・使っている画材が2万円
・9,000円のエグザイルのライブには参加する
・映画鑑賞も何度もしている

こんなことがバレたおかげで、貧困女子高生本人やNHKが疑いの目で見られるようになった。つまりは、「貧困じゃない奴を貧困のように見せかけてんじゃねーよ!」という事だ。

この件についてネットでは色々な意見がある。
・NHK職員から見たら貧困なんだろう
・裏に共産党が関わっているっぽい
・お金の使い方を知らない人なんじゃないの?
・ツイッターの日付が何故かハングルwww
・貧困だとちょっとした贅沢をするのもダメなのか?

更には片山さつき議員が参戦を表明して話は面白くなっている。

僕の見た感じでは、この女子高生は真っ赤なやつらの広告塔として担ぎ出されただけだろう。彼女が本当に貧困なのかは誰にもわからない。

ただ一つ言えることは、このうららさん、僕が高校生の頃よりもは色々とお金を使って楽しい生活をしている。

子供の6人に一人は貧困という現実

貧困女子高生の件は、良くも悪くも日本中に「貧困」と言う言葉を広げることに一役買ったことに異論をはさむ人はいないだろう。

今や6人に一人が貧困家庭だという。
その根拠は、厚生労働省が発表した貧困率だ。
日本の貧困率は15.3%という数字で、これを100で割ると6.5人に一人が貧困という事になるのだ。

そもそも貧困の定義とは、「等価可処分所得の中央値の半分の金額未満の所得しかない人や家庭」という事になる。日本では等価可処分所得の中央値が274万円なのでその半分の137万円。これは一人家庭の場合だ。

複数人いる家庭の場合は、世帯の可処分所得分を世帯人数の平方根で割った数字が137万円以下なら貧困となる。

例えば世帯の可処分所得が230万円で3人家族なら220万÷1.73=133万円となって、この家庭は貧困となるのだ。

3人暮らしでボーナスなしの手取り19万円は貧困なのだそうだ。
このご時世を考えると、この数字は特段珍しいわけでもないから、確かに6人に一人は貧困と言うのはあながちウソではない。

貧困は誰のせい?

貧困問題、生活保護問題が出てくるときに必ず議論されることの一つに、「なぜ貧困なのか?」と言うものがある。
貧困の理由は大きく二つある。個人の問題と社会的な問題だ。

個人的な問題とは

「貧困」と聞いたときにその理由として一番に思い浮かぶのは個人的な理由ではないだろうか?

ギャンブル狂でお金をスってばかり。仕事をしたくなくてニートをしている。病気等で働けない。母子家庭。などなど。

中には本当にどうしようもないヤツがいて、そんな奴は貧困になるための努力をしているんじゃないかと思えるほどだ。だけど、こんなヤツにも生活保護みたいな保障が与えられるから、生活保護のイメージが悪くなる。

社会的な問題とは

社会的な問題について簡単に言うと、低所得者に対する環境が悪い、という事になる。

例えば最低賃金問題、ブラック企業問題、税率の問題、景気の悪化、富の再分配の問題など、個人ではどうしようもないレベルの話だ。

これらについて現政権を批判する野党の演説を見聞きしたことは誰でもあるんじゃないだろうか。

社会的な外枠と個人的な内枠がマッチして貧困は加速する

貧困には社会的な要因と個人的な要因があることは書いた。

今の社会がいかに貧困を招きやすい状態なのかについて色々と議論されているが、そんな社会の中であっても多くの人たちは貧困ではない。

だから、やはり貧困には個人的な要因があるのだと僕は思っている。それが可否不可避は別にしてね。それが分かった上でどうやって貧困な人たちを助けていくのか?コレが問題だろう。

格差社会と言われて久しいが、その格差は広がってきている。

親になって考えが変わる

ハッキリ言うと、僕も貧困の時期があった。
会社を辞めてから2年間くらいは年収が100万円以下で貯金を切り崩して生活していた。

そこから這いあがって、それなりにお金を稼げるようになると徐々に考えが変わってきた。

「貧困貧困言うけど、何でも社会のせいにしてんじゃねーよ!」

「世の中自分が頑張れば何とかなるじゃねーか!言い訳するな!」

「何でお金稼いだら税金と国保たんまりとられて、生活保護の奴らは無税の医療費ゼロ何だよ!不平等じゃないか!頑張ったヤツが損する社会だ!」

つい最近までこう考えていた。
しかし、自分に子供が出来て考えがガラリと変わる。

「もし自分の仕事がコケてしまったら子供も貧困になってしまう・・・

そう思った瞬間、「社会は助け合いだ、自分が貢献できるうちは貢献しておこう」と考えられるようになった。

しかし僕が出来るのはそれだけだ。
貧困問題の解決のために活動する余裕なんてない。僕にとって一番重要なことは自分の家族が貧困にならないために仕事を頑張ることだ。ただ、貧困は他人事ではないという事はしっかりと頭の中に刻み込んでおこうと思う。

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